日本国際地域開発学会は,国の内外における自然,経済,社会の開発と保全に関する諸科学を研究,国際地域開発の進展を図ることを目的とし,会員の「国際地域開発学」の研究活動を推進する組織として,様々な活動を続けております。
開発途上国では、この四半世紀の間にも社会および経済の構造と発展に大きな格差が生まれ、今日に至っております。特に本学会が研究・調査の主要な対象領域としている農業・農村においては、付加価値の高い農産物の生産・流通とそこへ向かう投資および輸出により農家の所得水準が向上している諸国と、いまなお貧困と飢餓に苦しんでいる諸国が併存するという格差の二重構造が鮮明になってきております。貧困の解消と飢餓の撲滅はSDGsにおいて最重要目標の一つになっており、また人口の増加と資源の制約による自然環境への負荷がより一層大きな地球的問題になってきております。こうした地球上の諸問題は複雑で、その解決には専門分野の研究にとどまらず,さらに総合的,境界領域的な研究の進展を不可欠にしています。本学会は,自然科学,社会科学,人文科学の諸領域からの包括的なアプローチにより、地球的諸問題の課題解決に挑戦し,専門を異にする研究者による学際的研究を進めることに特色をおいています。
本学会は1966年の発足以来56年におよぶ歴史をベースに,国際地域開発学に関する研究を推進すべく,春と秋の2回個別報告とシンポジウムからなる大会を開催し、また年3回学会誌を刊行しています。また会員の優れた研究成果に対して、表彰や奨励を行っています。本学会の性格が総合科学,応用科学であるため,他の専門学会に所属している会員も多数おり,さまざまな場で国際地域開発学の研究を広げ、活躍しております。
本学会がその特色を発揮し,国際的な視野のもと,国の内外における開発と環境保全に関する学際的,総合的な研究活動をさらにおし進め,研究の成果を広く社会に向けて発信していくことにより,国際地域開発学が大きな社会的役割を果たすことを強く期待しています。
年度 | 会長 | 副会長 | |
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1966年度~注1 | 安東義良 | 磯辺秀俊 | 山崎守正 |
1975~1976年度 | 錦織英夫 | 中野正雄 | 菅原友太 |
1977~1978年度 | 錦織英夫 | 菅原友太 | 久木田賢志 |
1979~1986年度 | 菅原友太 | 久木田賢志 | 中野正雄 |
1987~1990年度注2 | 久木田賢志 | 山澤新吾 | 紙谷 貢 |
注1)初代会長・副会長が何期継続したか資料発見できず.学園紛争等で大会が開けなかったことが影響している.
注2)1990年5月1日 日本国際地域開発学会に名称変更.会長・副会長は1990年度末まで継続.
年度 | 会長 | 副会長 | |
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1991~1998年度 | 山澤新吾 | 紙谷 貢 | 井東澄雄 |
1999~2000年度 | 紙谷 貢 | 小野 功 | 山田三郎 |
2001~2004年度 | 紙谷 貢 | 河野英一 | 鈴木 俊 |
2005~2008年度 | 河野英一 | 鈴木 俊 | 竹谷裕之 |
2009~2010年度 | 河野英一 | 竹谷裕之 | 堀内久太郎 |
2011~2012年度 | 竹谷裕之 | 河野英一 | 堀内久太郎 |
2013~2018年度 | 竹谷裕之 | 板垣啓四郎 | 半澤和夫 |
2019~2021年度 | 板垣啓四郎 | 半澤和夫 | |
2022年度~ | 板垣啓四郎 | 耕野拓一 | 小宮山博 |